くろしお新大阪乗り入れ開始

 1989年に天王寺駅の関西線〜阪和線の短絡線が完成したため, 学校の夏休みが始まった7月22日から阪和線天王寺〜紀勢線白浜または新宮の特急「くろしお」が新大阪まで直通運転を開始した。 ルートは,新大阪〜<梅田貨物線>〜梅田貨物駅〜<大阪環状線>〜天王寺〜<阪和線・紀勢線>〜白浜・新宮。 一部はサロ381をパノラマ先頭車化改造したクロ380を先頭にした編成により「スーパーくろしお」として運転されている。
 くろしお系統の新大阪までの直通運転は昼間のみであり,天王寺以外は大阪環状線の途中駅をすべて通過。
 大阪環状線のダイヤはくろしお系統のスジが増えたくらいで,同年3月のダイヤから基本的には変更ない。 しかしながら一部区間のみでかつ全駅通過とはいえ,優等列車が大阪環状線を走るようになったのは,通勤列車主体の同線では大きな変化であるといえよう。


大阪環状線の停車駅

朝ラッシュ時

 朝ラッシュ時は全区間3分15秒間隔で各駅停車タイプの列車のみが環状運転されており,区間運転もない単純なダイヤである。
 桜島線ではおよそ6分間隔で線内折返し運転を行っている。

朝ラッシュ時ダイヤパターン

昼間時

 天王寺〜京橋〜大阪では,10分間隔の環状列車, 20分間隔の天王寺〜京橋〜大阪の区間運転列車とこの区間は各駅停車の大和路快速をあわせて各駅で概ね5分間隔となっている。
 大阪〜西九条〜天王寺では,環状列車が10分間隔, 快速運転大和路快速が20分間隔。
 運転本数は下表とおりである。快速運転でも大阪環状線内では途中駅での追い越しはない。
 今回からくろしお系統が西九条〜新今宮で大阪環状線を走行することになったが全駅通過し,途中駅での追い越しなどもなく, 基本的には従来どおりのダイヤである。

 桜島線は工場地帯への通勤輸送がメインであるため昼間の利用客が極端に少なく,103系6両編成が30分ごとに線内折り返し運転されているだけである。

1時間あたり片道運転本数
天王寺京橋 大阪西九条天王寺
大和路快速3本→奈良・加茂
環状6本
区間運転3本
西九条桜島
桜島線普通2本

昼間時ダイヤパターン

夕ラッシュ時

 夕方ラッシュ時は今回から全区間4分間隔となり,各駅停車タイプの列車が運転されているが, 5本に1本(20分間隔)を区間快速として関西線と直通運転している。
 桜島線ではおよそ10分間隔で線内折返し運転を行っている。

夕ラッシュ時ダイヤパターン

2002/06/15作成
ダイヤの変遷   JR西日本   神戸鉄道資料館