2001年6月 ダイヤ改正

 今回のダイヤ改正は,久しぶりの大規模なダイヤ改正となった。概要は次のとおり・・・

粟生線4連直通運転化

三木上の丸〜三木の美嚢川を渡る3000系4連  粟生線恵比須〜粟生の各駅ホームの延伸工事などが完成し,いよいよ4両編成による新開地〜粟生の直通列車が運転されることになった。
 これまでは,この区間には3両編成しか入れないため,ラッシュ時は志染にて2両増結・解放することで新開地〜志染を5両編成とし, ラッシュ時以外は志染にて双方向に折り返して乗客と乗務員が乗り換えることにより新開地〜志染を4両編成以上として,輸送力を確保してきたものである。
 この結果,これまで志染以西では見られなかった3000系と5000系がこの区間で見られるようになった。
 初日の6月23日は,新開地〜粟生直通列車に3000系が多く運用されてた。
 なお,三木折返し列車は,三木での折返しで本線粟生方引上げ時に前後を踏切に挟まれるため,3連限定となっている。 ただし,深夜の三木止1本(翌朝そのまま下り初電に充当される列車)のみは4連である。

写真は3000系第1編成が新製されてから28年目にして初めて志染以西で営業運転する3000系

三木上の丸〜三木

2001-06-23,2001-07-01

谷上駅 神鉄〜北神急行 同一ホーム化

 これまでの谷上駅は神鉄と北神急行をあわせて3面6線構造という大規模な駅で, 神鉄と北神急行の乗換えは,高架上にあるホームから一旦階段を下りて改札機を通った上で再度ホームにあがる必要があった。
 今回,神鉄4番線を埋める形でホームを拡幅して北神急行5番線とを結び,神鉄上り線と北神急行とが同一ホームで乗換えが可能となった。 さらに平日ラッシュ時以外は下り列車も3番線に発着させて上下どちらも極力同一ホームで乗換えが可能になった。

谷上駅ホーム改造前と後の比較
谷上駅ホーム改造前 谷上駅ホーム改造後
2001-06-23,2001-07-01

三田線スピードアップ

 これまでは5000系のみが4ノッチ運転が可能で,快速・特快速のみが5000系限定運用により谷上〜岡場で80km/h運転を行ってきた。
 今回から全車両に4ノッチ対応改造が施され,谷上〜三田で全車両・全種別で80km/h運転が行われることになった。 これにより,三田線内の上下列車離合駅も変更され,ダイヤパターンが大きく変わった。 道場南口ではほとんど上下列車の離合がなくなり,上り列車だけでなく下り列車も直線側の2番線発着となった。

2001-07-01

有馬口〜有馬温泉 折返し列車ワンマン化

有馬口に進入する1102×3連  新開地方面から有馬温泉への直通列車はほとんどなくなり,日中はほとんど有馬口〜有馬温泉の折返し運転となっていたが, このダイヤ改正から同区間の折返し列車はワンマン化された。

 なお公園都市線では,これまで常時2編成により運転されていたが,今回から等間隔ダイヤとするため1運用増加している。 また,今回ワンマン化改造された2扉の1100形も公園都市線に入っている。

写真はワンマン化改造されてワンマン運用についている1102×3

有馬口にて

2001-06-24,2001-07-01

西鈴蘭台駅1・2番線廃止

 西鈴蘭台1・2番線は頭端式ホームで,新開地方面への折返し列車の発着に使用されていたが,西鈴蘭台折返し列車の多くは今回の改正で運転区間が延長された。 さらに,下り3番線からも上り方面への出発信号が設置されて3番線での折返しを可能とした。 これらによって,1・2番線はダイヤ改正当日から使用が停止され,その後,軌道・電気設備が撤去されていった。

 西鈴蘭台折返し列車の減少にともない,鈴蘭台または西鈴蘭台始終着の列車しか停車しない菊水山の停車列車数も減少するため, 有馬温泉,志染,押部谷を始終着とする普通の一部が菊水山に停車するようになった。

2001-08-18
ダイヤパターン(代表的なパターンであり,異なるパターンの場合もあります。)
時間帯 有馬・三田・公園都市線 粟生線
朝ラッシュ
上り
16分ヘッド
特快速三田→新開地1本 急行粟生→新開地1本
普通岡場→新開地1本 準急志染→新開地1本
普通有馬温泉→新開地1本 普通押部谷→新開地1本
普通ウッディタウン中央−三田1本
昼間
上下
60分ヘッド
普通新開地−三田
有馬温泉接続
4本 準急新開地−粟生2本
普通ウッディタウン中央−三田4本 準急新開地−三木2本
普通新開地−鈴蘭台1本
夕ラッシュ
下り
30分ヘッド
急行新開地→三田1本 急行新開地→粟生1本
普通新開地→三田
有馬温泉行接続
1本 普通新開地→粟生1本
普通新開地→岡場1本 普通新開地→志染1本
普通新開地→有馬温泉1本
普通ウッディタウン中央−三田2本
備考
有馬温泉行接続:有馬口で有馬口発有馬温泉行に接続
5両運転可能:新開地〜志染 4両運転可能:鈴蘭台〜有馬温泉・三田,志染−粟生
昼間ダイヤの新開地〜鈴蘭台 区間列車はダイヤ図に未記載
昼間ダイヤパターン ラッシュ時ダイヤパターン 列車種別と停車駅
2001-07-01
2001年7月5日調査時の編成
←新開地
4両固定運用
cM2 M1 M2 M1c
+5002--5101--5102--5001+
+5004--5103--5104--5003+
+5006--5105--5106--5005+
+5008--5107--5108--5007+
+5010--5109--5110--5009+
+5012--5111--5112--5011+
+5014--5113--5114--5013+
+5016--5115--5116--5015+
+5018--5117--5118--5017+
+5020--5119--5120--5019+
cM T M Mc
+2008--2204--2104--2007+
+2010--2205--2105--2009+
cM2 M1 M2 M1c
+3002--3101--3102--3001+
+3004--3103--3104--3003+
+3006--3105--3106--3005+
+3008--3107--3108--3007+
+3010--3109--3110--3009+
+3012--3111--3112--3011+
+3014--3113--3114--3013+
+3016--3115--3116--3015+
+3018--3117--3118--3017+
cM T M Mc
+1116--1208--1125--1115+
cM M T Mc
+1120--1126--1210--1119+
cM T Mc oMc
+1154--1252--1153++1076+
cM2 M1c cM2 M1c
+1360--1359**1358--1357+
cM2 M1c cM2 M1c
+1376--1375++1356--1355+
cMc cM T Mc
+1075++1106--1203--1105+
25編成使用
←新開地
5両

固定運用
cM2 M1c cM T Mc
+1362--1361**1110--1205--1109+
+1354--1353**1112--1206--1111+
cM2 M1c cM T Mc
+1372--1371**1118--1209--1117+
+1374--1373**1108--1204--1107+
cMe cMc cM T Mc
+1062--1072**1124--1212--1123+
固定運用・・・5編成
  • 朝夕ラッシュは5両
  • 他の時間帯は入庫または増結2両を車庫で解放して3両で運用
←新開地
3両固定運用
cM T Mc
*1114--1207--1113+
cM T Mc
*1122--1211--1121+
三田→
ワンマン運用
cM T Mc
+2002--2201--2001+
+2004--2202--2003+
+2006--2203--2005+
cM T Mc
+1152--1251--1151+
+1502--1601--1501+
+1504--1602--1503+
cM T Mc
+1102--1201--1101+
次に示す編成数が常時ワンマン運転しており,間合いで粟生線などでも運行されている。
  • 公園都市線・・・3編成
  • 有馬口〜有馬温泉・・・1編成
←新開地
予備・入場中
cMe cMc
+1060--1071*
+1064--1073*
他に,上記の各運用から余った編成が予備・入場となる
cM2 M1c
+1310--1309*
見津車庫で留置中
改造中
cM T Mc
+1104--1202--1103+
川重にてワンマン化改造中
cM2 M1c
+1352--1351*
鈴蘭台車庫にて改造中
cMc
+1074+
鈴蘭台車庫にて冷房化・種別行先表示の自動化と側面への追加改造
+先頭部密着自動連結器
0000非冷房車 *電気連結器付密着連結器
0000冷房車 -密着自動連結器または半永久連結器
2001/07/07 記・2020/07/23 更新

車両とダイヤの歴史    神戸電鉄    神戸鉄道資料館