新開地から鈴蘭台方面へ向かう列車に乗っていると勾配をグングン登って行く。 しばらくは市街地が続くが,鵯越を過ぎるとそれも途切れ,急に山の中に入る。 ミナト神戸を思い浮かべる人ならまさかここも神戸市とは信じられない人もいるに違いない。
右手に下水処理場が見えてくると菊水山駅に到着する。 ここは普通列車さえもほとんどが通過する無人駅。 神鉄には多数の無人駅があるが,スルッとKANSAIシステム導入時には他の駅にはすべて自動改札機が設置されたが,この菊水山だけは除外されていて改札はない。 それだけ乗降客が少ない山の中の駅。 普段は下水処理場に勤務する人くらいしか乗降客がいないが,行楽シーズンにはハイキングをする人達の利用が多い。
かつては菊水山から鈴蘭台南方にある神鉄の車庫あたりまでは渓谷沿いを走り,春の新緑,夏の深緑,秋の紅葉など,四季折々の車窓が楽しむことができた。 しかし,この区間に沿って流れる川に治水ダムを建設することになり,神鉄のこの区間も最大湛水時には水没することとなったため, 向かいの山の中をトンネルで抜ける線路に切り換えられてしまった。
ここでは切換前後の風景をご紹介する。
なお,上下線とも新線に切り替えられた直後の1995年11月19日には廃線跡ウォークとして旧線が開放され,紅葉の中の旧線跡を歩くことができた。
E-鈴蘭台側新旧線切換直後(廃線ウォーク時) | D-鈴蘭台側新旧線切換直後(廃線ウォーク時) |
C-鈴蘭台側新旧線切換直後(廃線ウォーク時) | |
A-菊水山駅付近旧線 | B-菊水山側旧線跡(写真左側)とダム工事の様子 |
1985年11月 ↓ 2000年11月 |
2000年11月 |
← 新線は,短いトンネルを越えたあと, 1184mの長いトンネルに入る。 |