国鉄〜JR

寝台特急 日本海

 1968年(昭和43年)10月,いわゆる「ヨン・サン・トオ」ダイヤ改正で,20系寝台特急ブルートレインとしての運転を始めた「日本海」。 その後,車両は14系,24系と移り変わるとともに, 一時は毎日2往復の運転となり,青函トンネル開通後は1往復が函館まで足を伸ばし,「日本海モトとレール」も連結して北海道にバイク&ライダーを運んだこともあります。

 しかし,近年は青函地区から撤退,運転本数・編成両数削減など縮小が進み,ついに2012年3月17日ダイヤ変更により定期列車から退くことになりました。 以降は多客期に臨時列車として運転されることになっています。

1981年・・・大阪にて

 キハ82まつかぜと並ぶEF81 124+24系の日本海。この頃はヘッドマークがありませんでした。 (「まつかぜ」メインの写真になってしまってますが・・・)

 EF81 124はJR貨物に承継され,更新もされましたが,2011年に運用離脱した模様です。

 余談ですが,右上のホーム上屋の向こうに写っているクレーンのアームのようなものは, 「アクティ大阪」(現「サウスゲートビルディング」)の建設工事のもののようです。

キハ82まつかぜと並ぶEF81+24系日本海
1981/08/01 大阪駅

1982年・・・大阪にて

 引き続きヘッドマークがない頃のEF81 104+24系の日本海。 この104号機,現在はトワイライト仕様になっています。

ヘッドマークがない時代のEF81+24系日本海
1982/11/03 大阪駅

1989年・・・青函トンネル開通後の青森にて

 1988年3月13日の青函トンネル営業使用開始と同時に日本海(1号・4号)がJR北海道のED79に牽引されて函館まで乗り入れ。 翌1989年春にはまだ青森駅に青函連絡船の設備が残っていました。

ED79日本海
1989/04/26 青森駅

2003年・・・北陸路にて

 撮り鉄として長い間の休眠から明けたこの年,5月の連休に北陸路へ・・・

 倶利伽羅付近では早朝,夜行列車「日本海」,「北陸」,「能登」が相次いでやってきます。 夜明けの倶利伽羅の郷を,先陣を切って日本海がやってきました。

朝焼けの中を行く日本海
2003/05/04 倶利伽羅〜津幡

2009年・・・北陸路にて

 2009年5月の連休,国鉄交直流急行色にリバイバル塗装された475系をはじめ,貴重な国鉄色485系特急「雷鳥」の記録に北陸路へ。

 峠を抜けるトンネルに向かう日本海が,朝陽を浴びながらやってきました。

朝陽を浴びて行く日本海
2009/05/02 石動〜倶利伽羅

2010年・・・北陸路にて

 2010年秋,初めて上り日本海を順光で捉えることができる南条〜王子保の「おにぎり山」へ。

 収穫間近で黄金色に輝く稲穂の中を原色ローズピンクの81日本海が駆けてゆきました。

秋の北陸路を行くローズピンク日本海
2010/09/18 王子保〜南条

 翌日は前の日とほぼ同じ場所でトワイライト機が牽引する日本海。 日本海のヘッドマークがあまり映えないのでローピンに比べるとやや人気は落ちるようですが,これも日本海の姿のひとつ。

秋の北陸路を行くトワイライト機日本海
2010/09/19 王子保〜南条

2011年春・・・津軽にて

 ゴールデンウィークの頃に満開となる桜のトンネルを走る津軽鉄道DD+客車列車,ようやく撮影が可能な季節となる早朝の「はまなす」(残念ながら「北斗星」はウヤ), 早春の津軽地方を走る「日本海」と「あけぼの」を撮影しに,「日本海」に乗ってやってきました。 青森に着いた日は津軽鉄道へ。

 翌朝,津軽線で「はまなす」を撮影した後,定番のこちらへ・・・前年夏に「あけぼの」を撮影したときのような激しい雨に加えて暴風警報が出るほどの強い風が吹く中, この日はトワイライト機が牽く日本海。やはり日本海のヘッドマークが映えないですね。 神戸ではすでに深緑の時期ですが,ここ津軽の春はまだまだ・・・

雨の中を行くトワイライト機日本海
2011/05/01 津軽新城〜鶴ヶ坂

 翌日も同じような天気の同じ場所で,今度はローズピンク色機が牽引する日本海。やはり日本海ヘッドマークは赤い電機の方が映えます。

雨の中を行くローズピンク日本海
2011/05/02 津軽新城〜鶴ヶ坂

 さらに翌日,ようやく晴れたので順光側となる線路の反対側で。 光線状態はいいのですが・・・

早春の津軽地方を行くローズピンク日本海
2011/05/03 津軽新城〜鶴ヶ坂

 そして,朝に撮影した101号機が牽く日本海で帰路に着きます。 青森駅出発前にヘッドマークと,カマに写り込むテールマークを・・・

日本海ヘッドマーク
2011/05/03 青森駅

2011年夏・・・津軽にて

 2010年夏に続いて鉄路で行く北海道の旅,まずは「日本海」で青森へ向かいます。 翌朝にかけて津軽線で撮影し,北海道へ渡る前にここで「日本海」を。 深緑で青空広がる撮影日和の中,日本海がローピンで来てくれました。

深緑の津軽地方を行く日本海
2011/08/06 鶴ヶ坂〜大釈迦

2011年秋・・・北陸にて

 2011年秋,再び王子保〜南条の「おにぎり山」前へ。北陸地方で唯一朝に順光になるところなのでついここに来てしまいます。

 おにぎり山が紅葉しているのを期待したのですが,まだちょっと早かったようです。

秋の北陸路を行くローズピンク日本海
2011/11/04 王子保〜南条

2012年冬−1

 2012年3月に定期運行を終える「日本海」の乗り納めに親子で弾丸往復の旅に。 この年の日本海側各地は雪が多く,無事運転されるか不安を抱えながらの出発でした。

 早速往路で大雪のためポイント転換不良や強風のため徐行運転もあって大幅に遅れましたが,何とか弘前までは辿り着きました。 しかし,その先で先行列車が車両故障のため立ち往生しており,弘前から先は運転のメドが立たないとのこと。 乗り納めという目的としては終着まで乗り通せないのは痛恨の極みでしたが,弘前まで辿り着けていたのは何かの思し召しと自分に言い聞かせて, 青森到着後に行く予定だった津軽鉄道に向かいました。

 ここまで雪と闘ってきた日本海・・・この後,運転再開されたものの夕方になってようやく青森に着いたそうです。

大雪の中を弘前にたどり着いたEF81ローズピンク日本海
2012年1月 弘前駅

 ここから津軽鉄道へも簡単に行かせてくれなかったのですが,それはまた別の機会に改めて・・・

 そして,当日夜の日本海はウヤ。翌日,新幹線乗り継ぎで帰ることになってしまいました。 大阪〜青森の夜行列車15時間の旅は途中寝ることもあって早かったですが,新青森〜東京〜新大阪は長すぎる約7時間でした・・・。

2012年冬−2

 1月に乗り通せなかったリベンジと,雪国での日本海の撮影に再度日本海に乗って青森を目指します。

 しかし,この年の雪の多さは普通ではないようで,当初乗車する予定だった日はウヤ。 そんなこともあろうかと予備で確保していた次の日の日本海に乗って青森へ向かいます。 しかし,この日に乗ってきた日本海も扉故障のため鷹ノ巣でまさかの打ち切り。前回に続いて終着青森まで乗り通すことができませんでした。

 鷹ノ巣で寝台列車からロングシートの普通列車に乗り換えてここまでやってきました。 まず,本来「日本海」の後を走る「あけぼの」が大幅に遅れて通過。さらに待つこと2時間。 鷹ノ巣まで乗ってきた「日本海」が青森まで回送されるのを撮影。

豪雪期のEF81ローズピンク牽引日本海
2012年2月 津軽新城〜鶴ヶ坂

 ここは2011年春の写真と同じポジションなのですが,こちらの方が微妙に見る角度が高くから見下ろす感じになってるんですが・・・ これは,立ち位置の歩道部分に車道を除雪した雪が高く積み上げられ,ほぼ自分の身長くらいの高さの雪の壁の上から撮影したからなのです。 (2011年春の写真はここをクリック

 この日は他に583系「わくわくドリーム号」が来る予定だったため沢山の方が撮影に来られていましたが,大雪のため途中打ち切りになりそうとのことで皆さんと撤収しました。

 翌日は2011年夏の写真と同じ場所へ・・・ここも同じく自分の身長と同じくらいの高さまで積み上げられたところからの撮影。 (2011年夏の写真はここをクリック

豪雪期のEF81トワイライト機牽引日本海
2012年2月 鶴ヶ坂〜大釈迦

 もう少し手前まで引き付けて・・・雪に埋もれたような中を行くトワイライト機牽引「日本海」。 ヘッドマークが雪で真っ白になっていて,トワイライト機の場合は日本海ヘッドマークよりも目立ってよかったかも・・・

豪雪期のEF81トワイライト機牽引日本海
2012年2月 鶴ヶ坂〜大釈迦

 翌朝の日本海は運用の流れからローピン機が確定していたので再びここで撮影する予定でしたが,北陸か羽越方面での大雪の影響で残念ながらウヤ。 ここで雪に埋もれたような中を行くローピン日本海を撮ることはできませんでした。 考えてみれば,青森に来るときに乗っていた日本海が途中打ち切りとなって先回りして撮影できたから良かったものの, そうでなければローピン日本海を雪の中で撮ることができなかった訳で 運が良かったのか悪かったのか・・・

 その日も朝から大雪の影響でいろいろありながらも津軽鉄道でストーブ列車の撮影&乗車。 帰りの日本海は無事に運転され,大阪まで定期列車としての乗り納めをすることができました。

2012年冬−3

 津軽地方に続いて北陸地方で雪景色の中を行く日本海を撮影に・・・

 きれいに降り積もった雪の明かりを受けて湯尾カーブを駆け抜けます。

一面雪の中を行くEF81ローズピンク牽引日本海
2012年3月 南条〜湯尾

 この翌日から定期列車最終日までは客車11両(ハネ×9+ロネ×1+カニ)に増結。 と言っても本来はそれが所定編成。 晩年は殆ど,1〜10号車のうち7・8号車欠車の客車9両(ハネ×7+ロネ×1+カニ)での運転,この日はその最終日でした。

2012年早春

 本来の客車11両(ハネ×9+ロネ×1+カニ)となって定期列車としてラストスパートの日本海。 春が少しずつ近づいてきた北陸地方に,まだまだ雪降る北国から長駆やってきました。

早春のEF81ローズピンク牽引日本海
2012年3月 王子保〜南条

2012年春の臨時日本海

 定期運行を終えた後,客車7両(ハネ×6+カニ)と少し寂しい姿となりながらも多客期に運行された臨時「日本海」。

 田植え間近の北陸地方を走ります。

水鏡に映るEF81ローズピンク牽引日本海
2012年4月 王子保〜南条

 敦賀で牽引機が交代して大阪へラストスパート。

大阪へ向けてラストスパートをかけるEF81ローズピンク牽引日本海
2012年4月 敦賀〜新疋田

つづく・・・


2012/02/26新設,2015/05/11更新

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