JRになってはじめての本格的なダイヤ変更が1988年3月に行われたが,大阪環状線ではそれまでのダイヤが踏襲され,大きな変更はない。
しかしながら,関連線区である関西線では木津〜加茂の電化が完成し,これまで大阪方面からは奈良までであった電車の運転区間が加茂まで延長され, 大阪環状線〜関西線直通快速も一部が加茂まで延長となっている。 さらに,昼間に湊町〜奈良または加茂を103系4連で運転される快速が増発され, 大阪環状線直通快速と合わせて10分間隔で快速が運転されることになった。 なお,この増発快速は大阪環状線直通快速よりも停車駅が削られた速達タイプとなっている。
一方,西九条では梅田貨物線梅田方面〜大阪環状線天王寺方面の直通運転ができるように配線が改良された。
これは天王寺における関西線〜阪和線短絡線新設とあわせて,最終的に特急「くろしお」と関西国際空港開港後に関西空港への直通列車を
京都・新大阪・大阪〜阪和線で運転するための改良であった。
1988年4月24日〜10月23日に「ならシルクロード博覧会」が開催されるため先に西九条構内の配線改良を完成させ,
シルクロード博開催中にこれを使用して,湊町〜奈良・加茂の快速の湊町〜新今宮を運休して大阪環状線と直通し,
さらに西九条〜貨物線経由〜新大阪まで乗り入れて,運転区間を新大阪〜奈良・加茂とした臨時直通快速が昼間に運転された。
朝ラッシュ時は全区間3分15秒間隔で各駅停車タイプの列車のみが環状運転されており,区間運転もない単純なダイヤである。
桜島線ではおよそ6分間隔で線内折返し運転を行っている。
天王寺〜京橋〜大阪では,10分間隔の環状列車,
20分間隔の天王寺〜京橋〜大阪の区間運転列車とこの区間は各駅停車の関西線直通快速をあわせて各駅で概ね5分間隔となっている。
大阪〜西九条〜天王寺では,環状列車が10分間隔,
快速運転の関西線直通快速が20分間隔。
さらにシルクロード博覧会開会中の臨時列車として
関西線直通快速が新大阪〜奈良・加茂(関西線内は定期列車)で運転され,大阪環状線の西九条〜新今宮を経由している。
運転本数は下表とおりである。快速運転でも大阪環状線内では途中駅での追い越しはない。
桜島線は工場地帯への通勤輸送がメインであるため昼間の利用客が極端に少なく,103系6両編成が30分ごとに線内折り返し運転されているだけである。
天王寺 | 京橋 | 大阪 | 西九条 | 天王寺 | |||||||
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関西線直通快速 | 3本 | →奈良・加茂 | |||||||||
関西線直通臨時快速 | 新大阪← | 3本 | →奈良・加茂 | ||||||||
環状 | 6本 | ||||||||||
区間運転 | 3本 | ||||||||||
西九条 | 桜島 | ||||||||||
桜島線普通 | 2本 |
夕方ラッシュ時は全区間3分45秒間隔で各駅停車タイプの列車のみが環状運転されており,区間運転もない単純なダイヤである。
桜島線ではおよそ10分間隔で線内折返し運転を行っている。