1994年9月4日,大阪湾泉州沖に関西国際空港が開港した。
空港島への連絡橋は道路と鉄道が併設され,
鉄道は,JR阪和線日根野からの関西空港線と南海本線泉佐野からの空港線がりんくうタウンで合流し,同一線路をJRと南海の車両が関西空港駅まで走ることになった。
JRでは大阪環状線から阪和線を経由して関西空港へ直通列車を走らせることになり,大阪環状線に新たな列車が走り始めた。
なお,開港準備に従事する空港関係者の足を確保するため,鉄道は開港前の6月15日に暫定開業している。
開港日からJRでは,
京都〜<東海道線>〜新大阪〜<梅田貨物線>〜梅田貨物駅〜<大阪環状線>〜天王寺〜<阪和線>〜日根野〜<関西空港線>〜関西空港のルートで
特急 はるか,
京橋〜<大阪環状線>〜大阪〜<大阪環状線>〜西九条〜<大阪環状線>〜天王寺〜<阪和線>〜日根野〜<関西空港線>〜関西空港のルートで
関空快速が運行されている。
なお,一部の関空快速は,JR難波発着の2両編成と京橋発着の6両編成が天王寺で分割・併合されて天王寺〜関西空港を8両で運転される列車,
天王寺〜関西空港のみの運転で天王寺では阪和線ホームに発着する列車もあった。
これまで,大阪環状線の東半分(京橋側)では大和路快速も含めて全列車が全駅に停車していたが,
関空快速で初めて一部の駅を通過することになった。
写真は 大阪環状線103系と併走する はるか
朝ラッシュ時は全区間約3分間隔で各駅停車タイプの列車が運転されている。 その一部(およそ20分間隔)は大和路線直通の区間快速(大阪環状線内各駅停車)である。 この時間帯の関空快速は天王寺発着となっており,大阪環状線直通はラッシュピーク時間帯をはずして設定されていた。
天王寺〜京橋〜大阪では,10分間隔の環状列車,
20分間隔の天王寺〜京橋〜大阪の区間運転列車とこの区間は各駅停車の大和路快速をあわせて各駅で概ね5分間隔となっている。
ほかに大阪〜京橋で途中ノンストップの関空快速が2本/時。
大阪〜西九条〜天王寺では,環状列車が10分間隔,
快速運転の大和路線快速および関空快速をあわせて5本/時。
運転本数は下表とおりである。快速運転でも大阪環状線内では途中駅での追い越しはない。
桜島線は工場地帯への通勤輸送がメインであるため昼間の利用客が極端に少なく,103系6両編成が30分ごとに線内折り返し運転されているだけである。
天王寺 | 京橋 | 大阪 | 西九条 | 天王寺 | |||||||
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関空快速 | 2本 | →関西空港 | |||||||||
大和路快速 | 3本 | →奈良・加茂 | |||||||||
環状 | 6本 | ||||||||||
区間運転 | 3本 | ||||||||||
西九条 | 桜島 | ||||||||||
桜島線普通 | 2本 |
夕方ラッシュ時は各停列車タイプが4分間隔で運転され,
このうち5本に1本(20分間隔)が大和路線直通区間快速(大阪環状線内各駅停車)である。
夕方ラッシュ時は関空快速は昼間と同様に運転されている。
桜島線ではおよそ10分間隔で線内折返し運転を行っている。