和田岬を経て三宮〜新長田を結ぶ神戸市営地下鉄海岸線が 2001年7月7日に開業しました。その海岸線の建設の過程をまとめました。
2001年7月7日(土)七夕の日,神戸市営地下鉄海岸線が開業しました。 開業当日の新長田発および三宮・花時計前発それぞれの1番列車で出発式が行われています。 また,海岸線全編成に「祝開業・ゆうちゃん」ヘッドマークが7月末まで取り付けられていました。
なお,開業日前日には兵庫県知事,神戸市長を迎えて開業記念式典が行われ,その後の来賓試乗列車の前面には装飾が施されたようです。
一般公募された希望者を対象に試乗会が2001年6月17日(日)に開催されました。
10時頃から17時頃まで7〜8分間隔で運転される列車に三宮・花時計前から新長田までの片道を乗車。
各駅で停車し,車内放送で各駅の案内がありましたが,ドアは開かず乗り降りはできませんでした。
2001年5月30日頃に海岸線の開業時のダイヤが発表され,神戸市交通局Webサイトにも各駅時刻表が掲載されています。
ダイヤは,朝ラッシュ時6分間隔,昼間10分間隔,夕ラッシュ時7.5分間隔。
海岸線の開業日が2001年7月7日(土)の七夕の日に決定しました。
2001年に入ってから川重兵庫工場で海岸線5000系の増備が進められています。
ほぼ同時期に西神線1000系が川重に搬入されてVVVF改造されており,2001年2月6日には写真のように両線の車両が並ぶ姿が見られました。(5000系は中間車なのが残念!)
今後はこれらの車両たちは顔を合わせることもなく,貴重なシーンとなりました。
写真は2001年2月6日,公道から撮影
2000年11月15(水),いよいよ試運転が 全線で始まりました。
この日は速度10km/hでゆっくりしたスピードから試運転開始。一部区間での試運転開始日と同様,駅ではホームとの間隔や高低差なども測定。
<以上の情報源:神戸新聞11月15日夕刊,サンテレビ・読売テレビのニュースから>
2000年8月22(火),試運転が 御崎公園〜新長田 で始まりました。
この日は速度5km/hでゆっくりしたスピード(ほぼ歩く速さ)から試運転開始。駅ではホームとの間隔や高低差なども測定。
11月中旬から全線で試運転開始とのこと。
<以上の情報源:神戸新聞8月22日夕刊,NHKなどテレビのニュースから>
2000年8月10日(木),御崎公園駅で海岸線のレール締結式が行われました。これで,全線のレールがつながったようです。8月下旬から一部区間で試運転が始まるとのこと。 <以上の情報源:朝日新聞8月10日夕刊>
毎年に行われる神戸まつりですが,2000年7月30日にはメインフェスティバルであるパレードに,2001年7月に開業予定の海岸線の車両が登場しました。 一般道路で開催されるパレードに実物の地下鉄電車が登場するのは初めてではないでしょうか?
ここか,右の写真をクリックすると神戸まつりでのパレードの様子を詳しくご紹介!
海岸線の愛称が一般公募されていましたが,このたび愛称が決定し,発表されました。
その愛称は・・・夢かもめ です。
また,開業時期がこれまで2001年秋の予定とされていましたが,2001年7月に早まったと発表されたようです。
<以上の情報源:朝日新聞7月26日夕刊>
海岸線用5000系車両の第1編成が川重兵庫工場で完成しました。川重から約2kmのところにある御崎公園車庫へ6月14日(水)未明に5101号車がトレーラーで陸送され,
同日午後には車庫に設けられた搬入口から地下に降ろされたようです。
<以上の情報源:朝日新聞6月14日夕刊,神戸新聞6月15日夕刊,6月14日放送のNHKおよびサンテレビのニュース>
6月16日(金)には5301,5401が陸送され,道路に面した地下車庫の真上の駐車場で,地下に搬入されるのを待っていました。海岸線は全線地下。 この車両たちが太陽の明かりを浴びるのはこれが最後なのでしょうか・・・
海岸線各駅の正式駅名が決定され,2月28日に発表されました。正式駅名は次のとおりです。()内は仮称。
新長田,駒ヶ林,苅藻,御崎公園,和田岬,中央市場前(中之島),ハーバーランド(神戸),みなと元町(栄町),旧居留地・大丸前(元町),三宮・花時計前(三宮)
久しぶりに海岸線御崎公園車庫周辺へ。地下車庫の工事は順調のようで,車庫部分はほとんど埋め戻されたうえで舗装されて,工事関係者の駐車場になっていたようです。 車庫敷地の南端にはビルもほぼ完成したようで,玄関には「御崎Uビル」と表示されていました。
御崎公園車庫の西隣(写真の右側)では,2002年に開催されるワールドカップの会場となる競技場が全面改築工事中!
写真下端に和田岬線が走っています。
建設中の海岸線御崎公園車庫の工事は順調のようで,車庫部分はほとんど埋め戻されていました。 車庫敷地の南端にはビルが建設中,4月の時点では鉄骨が組みあがっただけでしたが,この日には壁もできてビルらしくなっていました。
市営地下鉄海岸線の車庫は,JR和田岬駅の西にある御崎(みさき)公園の地下に建設中。地下1階は駐車場で,その下の地下2階が車庫という形です。
オープンカットで,既に車庫の部分はできつつあるようで,上から見えるのは駐車場の工事のようです。
その西隣には御崎公園陸上競技場がありましたが,こちらもリフレッシュ工事が始まり,現在はスタンドが撤去されて更地に近い状態。
ここでもサッカーのワールドカップのゲームが行われる予定とか。
2001年秋の開業に向けて建設が進められている海岸線用の車両が,1999年2月に発注されました。
入札の結果,受注したのは川崎重工業。4両×10編成で約66億円。
海岸線は,大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線・東京都営地下鉄12号線と同様,鉄輪式リニアモータ車両で小型化を図り,
トンネル断面を小さくすることにより建設費の低減を目指しています。
海岸線の三宮駅(仮称)は各鉄道の三宮駅からかなり南側の国際会館(震災により取り壊され,再建中)付近,さんちかの南端付近にできます。 その地下の工事現場をのぞくことができる窓がさんちかから市役所方面に向かう地下道にできています。 写真の電車の絵の運転席窓部分がそののぞき窓になっています。 電車の絵は車両デザイン発表前から描かれていたので,発表されたデザインとは異なるものでしたが, 1998年12月から既に発表された車両デザインの絵になっています。
鉄道の日を記念して,神戸市交通局主催の鉄道フェアこうべ 98が, 西神中央駅・三宮駅・海岸線御崎車庫(建設中)で開催されました。 各会場では,2001年秋の開業予定で建設中の新線海岸線の車両のデザインが発表されました。(1998年10月11日)