JR神戸線を走る(走った)貨物列車の中からいくつかをご紹介します。
EF200形式はJR発足後に初めて新形式車として開発された直流電気機関車で,1990年に試作車901号機,1992年から量産車が製作されました。 1時間定格出力で6000kWの能力がありますが,地上側変電設備の関係でEF66並みの性能に抑えられて運用されており,試作車を含めて21両のみにとどまりました。 全車吹田機関区に配置,おもに武蔵野線〜東海道・山陽線で運用されています。
EF200の塗色は,一時ラッピングが施された1号機以外は新製時から変化がありませんでしたが, 2005年12月頃に全検出場した19号機からEF210に似たイメージのデザインに変更されています。
試作車として登場した901号機は,屋根上の機器の大きさが特徴的です。
神戸21世紀復興記念事業の一環として2001年1月から, EF200-1 と EF81 501 に「神戸からありがとう」のメッセージと神戸の風景画が描かれて9月まで走りました。
EF200-1<2001-05-20 大久保〜魚住>
JR神戸線を走るEF65PF形国鉄ブルトレ色車牽引の貨物列車が再び見られるようになりました。
2003年10月に新鶴見機関区所属EF65PFが大阪地区より西への運用から外れて以来, JR神戸線を走るEF65牽引の定期貨物列車牽引機は岡山機関区所属のEF65一般形またはPF形しかなく, 同区のEF65PFは全車更新されていたためJR貨物65更新色となっていました。
2005年10月にJR西日本のブルートレイン削減によりEF65定期仕業がなくなって余剰車が発生したため,5両のEF65PFがJR貨物へ移籍。 3両は新鶴見機関区に,2両(1129号機と1136号機)が岡山機関区に配置され, 2006年3月頃からJR神戸線を走るEF65PF国鉄(ブルトレ)色の貨物列車が見られるようになりました。
EF65 1129<2006/04/23 塩屋>
JR貨物の新鶴見機関区所属のEF65PFも,かつてはJR神戸線を走って西は下関,南は四国まで足を伸ばしていましたが,
2003年10月ダイヤ改正から吹田までとなってしまい,JR神戸線には姿を見せなくなってしまいました。
EF65 1059 はJR貨物の試験塗色のまま残っている珍しい車両ですが,新鶴見区所属のため現在は定期運用でJR神戸線で走る姿は見られなくなってしまいました。
EF65 1059<2003/06/23 須磨〜鷹取>
徐々に数が減りつつある国鉄色電機。
EF65 100はパンタグラフを下枠交差形に交換されたEF65 0番台の国鉄一般色電機です。
EF65 100<2003/07/16 須磨〜塩屋>
JR神戸線を走る貨物列車は殆どがコンテナ列車ですが,いろいろな貨車で組成された列車が撮影可能時間帯に上りで1本のみ運転されています。 この列車,以前は毎日運転だった3864レで,2003年12月から臨時の8864レとなりましたが,平日と土曜日はかなりの割合で運転されています。 JR貨物の広島車両所で検査を受けた車両を所属区に回送したり,資材を運んだりしているようです。 牽引機は岡山機関区のEF65で,数少なくなった一般型国鉄色車で運転されることも少なくありません。
EF65 107原色機牽引の8864レ<2004/06/19 塩屋>
JR貨物のEF66は吹田機関区に所属し,東は東北線黒磯まで,西は山陽線下関までの広範囲で貨物列車を牽引しており,
もちろんJR神戸線を走っています。
JR貨物になってから順次更新工事が施工されると同時に塗装も変更され,国鉄時代からの原色車は数を減らしてきました。
2003年までの更新車はライトブルーとライトグレーのツートンカラーで塗装されてきましたが,
2004年の更新車からは原色に似たイメージでダークブルーとクリーム色となり,新たに更新された車両だけでなく,
既に更新済みの車両も新しい更新色に塗り替えられています。
2004年春の時点では試行錯誤されているようで,裾のラインの色がライトグレーのものとクリームのものがあります。
写真右:「新」更新色EF66 20<2004/04/17 加古川>
写真下:原色車と従来の更新色