資材運搬用モーターカーが2編成出揃い,デヤ750形の役目も終えようとしていた2012年末, 有志によりデヤがチャーターされて粟生線を走る姿を撮影する機会が設けられ,私も参加させていただきました。
撮影のために途中で折り返して部分的に往復し,撮影チャンスを増やす配慮をしていただいています。 鈴蘭台を出庫したデヤは,まずは押部谷へ向かいます。
前夜から降っていた雨も止みつつありましたが,藍那の里でデヤを迎えたとき,まだ辺りを霧が包んでいました。
押部谷で折り返し,一旦,川池信号場へ戻るところを定番の木幡で迎えます。 夏場は瑞々しい水田の中を走るところですが,この日は冬の雨上がり,この時季にここで撮影することは少ないかも。
川池信号場で折り返して粟生へ向かうデヤは,三木城址をバックに美嚢川橋梁で・・・。 この年5月までのダイヤでは,昼間の志染〜小野は定期列車だけで完全なネットダイヤになっていて臨時列車や工臨の運転の余地がなかったところ。 デヤが明るい時間にここを走るのは随分久しぶりのことなんでしょうね。
終端駅粟生に到着したデヤは,名所である加古川橋梁を通る粟生〜小野をプラス1往復。 ここでデヤを撮影できるなんて,それまでは思ってもいませんでした。
粟生から再び折り返して小野へ向かうデヤ。これから加古川橋梁を渡ります。
小野でデヤも昼休みを過ごし,次は見津車庫に向かいます。 どこで撮ろうか迷いましたが,結局,また美嚢川に来てしまいました。 普通の電車なら隠れる向こう側の建物が見えてしまうのはデヤならでは。場所選び失敗だったかも。(~_~;)
見津車庫では3000系,そして・・・
なんと6000系が2編成とも,デヤを迎えます。サンタクロース姿のしんちゃんも,大先輩デヤを慕って集まった人々にビックリ?!
ベストアングルになるように位置を変更していただきながら撮影会。 車内の見学もさせていただきました。 最近の電車とは違って実にシンプルな運転機器です。
藍那の里を鈴蘭台へ向かうデヤ。これが最後の自力本線走行となりました。
鈴蘭台車庫でデヤを迎えたのは,車庫内で今なお地道に仕事をこなす元デ101。 初めての古豪同士のこの組み合わせを最後の記録とし,後ろ髪を引かれる思いを残しながら車庫を後にしました。
先に引退したデキは,トレインフェスティバルなどのイベントで見学会が催されるなど華やかな部分もあったのに対し, ひたすら地道に重要な資材運びに徹してきたデヤ。 その花道に立ち会える機会を企画・実施していただいた関係者の皆様,沿線でご一緒させていただいた皆様に厚く御礼申し上げます。