神戸鉄道資料館～北神急行7000系～

概要

　元・北神急行7000系は1988年の開業と同時に神戸市営地下鉄西神・山手線と相互直通運転を行っている車両で，次のような特徴を持っている。

19m級アルミ車体

　クリーム色をベースに窓周囲をブラウン系ベージュで塗装されたアルミ車体である。

　側窓は1枚下降式で，日除けはアルミプレス構造のよろい戸（阪急タイプ）。

　両開き扉が片側3ヶ所，扉開閉予告ブザーを設置。

　前面は当時流行の非対称窓配置と角型ヘッドライトが採用された。

VVVF制御（1C4M）

　GTO素子による可変電圧可変周波数(VVVF)インバータ制御で，回生ブレーキ対応とあわせて省エネルギー化に貢献。

　郊外区間での連続急勾配に備えて，抑速ブレーキにも対応。

ATC/ATO装置

　ATC（自動列車制御装置）は，高周波連続誘導受信により車内信号機で信号を表示，連続速度照査により速度超過時には制限速度以下に自動的にブレーキが動作。

　ATO（自動列車運転装置）は，運転台で出発押しボタンを押すことにより，起動～定速運転～駅定位置停車まで自動で制御装置およびブレーキ装置を制御。

冷房装置

　集約分散型で，各車に大型2台の冷房装置が搭載されている。

　ラインフローファンも搭載されている。

運転台

　デスクタイプの運転台で，2ハンドルながら横軸前後操作式のマスコンおよびブレーキハンドル。

変化

　2004年から車両間転落防止幌を順次設置。

　2005年10月以降の再塗装時から先頭車側面に「Hokushinkyuko Railway」の英字ロゴが追加されている。

　クーラーは，当初FRP製のキセを被せたタイプであったが，2014年9月から順次ステンレスカバーの新しいタイプに更新。

　2015年度から順次，SiC素子によるVVVF制御装置，全閉型主電動機，IGBT素子によるSIV装置への更新が行われ，形式が7000-A系に変更。

　2017年12月から順次，従来は幕式であった行先表示をLED表示器に変更。

移籍

　2020年6月1日に北神急行が神戸市営化され，7000系も神戸市交通局に編入となるが，社章や塗色などに変更はない。

　ただし，北神急行の市営化確定以降に再塗装された際は，先頭車側面の「Hokushinkyuko Railway」の英字ロゴは省略されている。

編成

　1988年に5連が5編成が竣工し，1989年から1990年にかけて中間車を新造して6連化された。以降は増備されてない。

　なお，5両編成から6両編成に増結する過程で，下記のとおり一時7604号車を電装解除して暫定的にT車の代用として7053Fに組み込まれて6連4編成体制で運用されていた。（1989年11月～1990年5月）

北神急行・神戸市交7000系