神戸市交1000系の初期の車両はすでに20年以上経過しているため, 1997年度から毎年度1〜2編成ずつ制御装置更新としてVVVF制御化改造と客室内装などの改造工事が施工されています。 さらに1999年度からはATC/ATO装置も更新,2010年度からは補助電源装置のSIV化も実施されています。
2012年度までに1000系全編成のVVVF化が完了,2000系もVVVF化・SIV化が施工され,2014年に神戸市交のチョッパ制御は消滅しました。
こちらでは,その経過をお伝えします。
2014年度は,唯一チョッパ制御で残っていた2000系2122FがVVVF化され,2014年12月17日から営業運用を開始しました。 改造メニューは1000系1116F以降と同様,制御装置がチョッパ制御からIGBTのVVVF制御に,補助電源がMGからSIVに変更されています。 客室の床敷物,吊り手増設なども1000系と同様に施工されています。
1997年度の1101Fに始まったチョッパ制御車のVVVF化が完了し,神戸市交でチョッパ制御車が消滅しました。
2013年度は引き続き2000系のVVVF化が進められ,2120Fが2013年12月下旬から,2121Fが2014年2月下旬から,それぞれ営業運用を開始しました。 改造メニューは1000系1116F以降と同様,制御装置がチョッパ制御からIGBTのVVVF制御に,補助電源がMGからSIVに変更されています。 客室の床敷物,吊り手増設なども1000系と同様に施工されています。
これにより,神戸市交でのチョッパ制御車は,2000系2122Fの1編成が残るのみとなりました。
2012年度は1000系最後の1編成がVVVF化され,引き続いて初めて2000系がVVVF化されました。
1000系通算18編成目のVVVF化として,1117Fが2012年12月に営業運用を開始しました。 この編成は2011年4月に補助電源のSIV化のみが施工されていました。
これにより,1000系のチョッパ制御は消滅しました。
引き続いて2000系が初めてVVVF化され,2119Fが2013年2月下旬から営業運用を開始しました。 改造メニューは1000系1116F以降と同様,制御装置がチョッパ制御からIGBTのVVVF制御に,補助電源がMGからSIVに変更されています。 客室の床敷物,吊り手増設なども1000系と同様に施工されています。
2011年度は1編成がVVVF化されました。
通算17編成目のVVVF化として,1118Fが2012年2月に営業運用を開始しました。 この編成も1116Fと同様に補助電源がMGからSIVに置き換えられています。
これにより,1000系でチョッパ制御かつ補助電源がMGの編成は消滅しました。
2010年度は2編成がVVVF化されました。
2010年度1編成目,通算15編成目のVVVF化として,1116Fが2011年1月に営業運用を開始しました。 この編成では補助電源がMGからSIVに置き換えられています。1000系でSIVを搭載するのは初めてです。
2010年度2編成目,通算16編成目のVVVF化は1115Fで,2011年2月に出場しました。 この編成の補助電源はMGのままです。
なお,VVVF化はされていませんが,1117Fが2011年3月に定期検査を受けて4月に営業運用に復帰したとき,補助電源がMGからSIVに置き換えられています。
2009年度はVVVF化14編成目として1112Fが2010年1月に竣工しました。
2008年度はVVVF化13編成目として1114Fが2009年2月に竣工しました。
2007年度はVVVF化12編成目として1113Fが2008年3月に竣工しました。
2006年度は1111Fと1110Fの2編成に制御装置のVVVF化改造が施されました。
11月12日の「交通フェスティバル in 名谷車両基地」の時, 車両工場入口前の短い留置線には1111号車と1611号車が,連結されていない状態ながら先頭部を向かい合わせた状態で留置されていました。 中間M車1211号車と1511号車は川重兵庫工場にて改造。
車両工場内には1110,1210,1510,1610の車体が台車から外されて改造作業中, 1210号車と1510号車は床下機器がほとんど撤去された状態でした。
1111Fと1110Fの残りの車両T車4両は工場建屋北隣の留置線に並べて留置されていました。
写真・・・向かい合わせた状態で留置中の1611号車(左奥側)と1111号車(右)
2005年度はVVVF化9編成目として1109Fが2005年10月頃から改造されました。
今回も中間M車2両(1209,1509)のみが川重兵庫工場に送られてVVVF制御装置への載せ替え等の改造, 他の4両は名谷車両工場で床敷物張替え,扉付近への吊り手増設と座席端部へのポールの設置,1409号車以外のクーラー更新などの改造が行われています。 11月6日の名谷車両基地一般公開でも改造中の姿を見ることができました。
改造を済ませて,2006年1月下旬に本線試運転が行われて,間もなく営業運用に就きました。
写真は改造のため川重に送られた1209号車。新幹線700系とのツーショット。<2005年11月18日>
VVVF化第8編成として2004年度改造の1108FからVVVF装置が変更され,西神山手線にもIGBTのVVVFインバーター車が走ることになりました。 今回は中間M車2両のみが2004年8月31日深夜に川重兵庫工場に陸送されたうえで改造され, 10月3日の名谷車両基地公開時には残った4両が留置されているのが見られました。 2004年12月に改造工事が終わって名谷車両基地に搬入,構内試運転が繰り返された後,2005年2月9日から本線試運転が行われています。
写真は,試運転から名谷に到着した1108F<2005年2月9日>
西神・山手線で初のIGBT VVVF車であるためか,長期間にわたって試運転が行われ,2005年4月22日から営業運用に就いています。
2003年度はVVVF化7編成目として1107Fが2004年3月に竣工しました。
2002年度はVVVF化6編成目として1104Fが2002年11月から川重兵庫工場で改造されました。 2003年2月に改造工事が終わって名谷車庫に搬入され,2003年3月12日から試運転が行われています。 今年度から座席の生地が自然素材混合の肌触りの良いものに変更されています。
改造に先立って車体が一般色に塗り替えられ,乗客の目を楽しませてくれた国民年金PR塗装が見られなくなってしまいました。
写真は試運転中の1604×6。西神中央で折り返し時,定期列車に支障するため,いったん車庫入出庫線へ引き上げます。<2003年3月12日>
2001年度はVVVF化5編成目として1105Fが2001年10月頃から川重兵庫工場で改造され,2002年2月に改造工事が終了しました。
2000年度はVVVF化4編成目として1106Fが川重兵庫工場で改造され,2001年2月に改造工事が終了したようです。
同時期に海岸線5000系車両も川重兵庫工場で続々と完成しており,2001年2月6日には写真のように並ぶ姿が見られました。(5000系は中間車なのが残念!)
今後はこれらの車両たちは顔を合わせることもなく,生まれ故郷で貴重なシーンとなりました。
写真は2001年2月6日,公道から撮影
このVVVF化第4編成1106×6は2001年4月から営業運転に入ったようです。
1999年度に1103編成がVVVF化改造されました。2000年2月4日に1103編成が試運転されているのを目撃したとの情報がありましたが,
4月3日に営業運用されているのを確認しました。毎年1編成ずつ改造されていくようです。
順に行けば次は1104編成が改造されると考えるのですが,この編成は国民年金特別塗装で1年間走ることになっているため,
2000年度は別編成が改造されるのではないかと思われます。
1977年の西神線開業時から使用されている1000系第1編成が,電機子チョッパ制御からVVVFインバータ制御に改造されました。
同時に,座席は3000系と同じものに交換され,床は白く明るいものに変更されるとともに出入り口横の座席仕切りに握り棒が追加されるなどの改造もされています。
1998年3月下旬から営業運転に入っています。
写真は試運転中の1601編成(1998年3月17日谷上駅にて)
制御装置がVVVFに変更された1201と1501